みなさん、こんにちは。セールスライターの中村雄飛です。
正確に数えたことはありませんが、これまで、セールスコピーの案件だけでも、100万文字以上は余裕で書いてきたと思います。

「いや、100万文字ってどれくらいやねん」
そんな声も聞こえてきそうなので、100万文字がどれくらいかを分かりやすく置き換えてみると…一般的な原稿用紙(400字詰め)2,500枚分だそう。
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いや、分からん(笑)
ということで、もう1段階分かりやすく置き換えてみると、文庫本1冊が10万文字〜12万文字らしいので、文庫本8冊〜10冊分くらいらしいです。
ようやく、イメージが湧いてきました。そう考えてみると、小説家並みに結構、書いてきているんじゃないでしょうか?

この2ヶ月くらいでも、約2万文字近い動画の台本を8つほど書いていますので、それだけで16万文字。
毎日1,500文字くらいのメルマガも書いていて、過去には、700文字くらいのブログを1日2回更新している時もありました。
そう考えると、100万文字以上は余裕で書いてますね。
コレができたら文章が上達するサイン
別に自慢したいわけではないのですが、それだけ売れるコピーを書いていると、色々と見えてくることもあります。
そして、これだけの量を書いていると、「あれ、一気にライティングが上達したな」そう感じるタイミングが大きく2回ほどありました。
どんなタイミングだったかと言うと、1つが身もふたもない話なんですけども、ある程度量をこなしきった時。
やっぱり、どれだけ最初は下手くそでも、書けば書くほど上達します。自分の中の考えを言葉に落とし込んだり、どうすれば伝わるか?どういう表現がぴったりかを考えるわけですから、多少なりとも上手くなっていくわけです。
ただ、一方で、単純に書けば上達するわけでもないということも分かりました。
結論、ライティングが上達する最短経路は、書くのが上手と思える人とか、好きな人の文章を真似して書いていくこと。
はっきり言って上手いかどうかなんて主観なのですが、自分が好きな人や上手だと感じた人って、人にそう感じさせるだけの何かはあるわけで、その文章を真似てみること。これだけで上達します。
つまらない文章が魅力的な文章に変わる3つの法則
そして、もう1つの文章が上達したと感じたタイミング。
実は、これの方が重要だと思ってまして、これは大量に文章を書くとか写経するとか、そういう努力や根性論ではありません。
非常にロジカルな答えですが、セールスライティングのテクニックをマスターするということです。
「いやいや、テクニックならすでに学んでるよ!」と思うかもしれませんが、私が言っているテクニックというのは、人を惹きつけるキャッチコピーをマスターするとか、集客につながるコンセプトを学ぶとか、そういう小手先のテクニックではありません。
はっきり言って地味です。それに基本の内容です。
でも、地味なテクニックで基本的な内容なんですけれども、基礎の基礎なので、威力はとんでもないです。
みなさん、結構、ライティングスキルというと、「キャッチコピーさえ決まれば売れる」とか「PASONAが使えれば書ける」とか思いますよね。
確かにキャッチコピーは、当たれば効果は大きいです。でも、いきなり飛び道具を使ってもまぐれでヒットすることはあるかもしれませんが、大化けすることはありません。
というのも、1%の努力という話を知っていますか?
1日1%努力するだけで、1年後には37.8倍の差が開いているとか、そんな話です。
まさに基礎の向上がこれで、50%の基礎を飛び道具を使って2倍にしても100にしかなりません、でも、100の基礎だったら200です。
基礎を磨く方がはるかに大きな結果に辿りつくし、早いということです。
じゃあ、基礎って何なのというお話なのですが、文章をこねくり回す中で、「最低限、これを見直せば、グンと文章が良くなる」そんなポイントを3つお話します。
先に答えから話しておくと、文章がよくなる3つのポイントは、(1)具体性(2)数字(3)ビフォー追加、この3つです。では、ここからそれぞについて解説します。
(1)「これでもか!」と言うほど文章は具体的に書く
ほとんどの人が具体的なようで抽象的な話をしています。
例えば、みなさん、「黒い液体」と言われたら何を思い浮かべますか?
コーヒー、コーラ、黒ビール、赤味噌のお味噌汁(黒じゃないけど)。
結構、バラバラだったのではないでしょうか?

言葉の抽象度が高ければ高いほど、自分が伝えたいことと、相手が受け取る解釈が一致せず、伝えたいことが伝わりません。
今のは極端な例ですが、こういう間違いを多くの人がしてしまっています。セールスライターとして、大切なことは、ほとんどの場合、「伝わるようで伝わっていないのでは?」という視点を持つことです。
次はこの言葉で考えてみてください。
「自由になりたい」
このフレーズ、あるあるですよね。
自由に働こうとか、自由を手にしようとか、自由が手に入りますとか使っちゃいがちですよね。これまず、今すぐやめてください。
自由になりたいと書く前に、いったん、自由になりたいを言語化してみましょう。自由になるっていろいろありますよね。
労働から解放されたい、縛られたくない、経済的自由とか。
もし、どこにでもあるような”あるある起業スクール”だとしたら、どんなコピーを書くでしょうか?
”労働から解放されて、経済的自由を手に入れよう”
”好きな時に好きな場所で好きな人と働ける”
”誰にも縛られず自分のやりたいことをできる”
こういうコピー、どこかで見たことありますよね。全部伝わるようで伝わらないコピーです。
じゃあ、プロならどう書くの?という話なんですけども、
”週4時間の労働で毎月100万円の売上を得ませんか?”
”毎朝11時に起きて旅先のホテルを仕事場にするフリーランス起業法”
”誰とも話すことなく黙々と一人で完結する仕事”
こういう風に変わります。
どっちがより具体的にイメージできますか?
コピーを書いていると、よく万人受けさせたいと言われることがありますが、これは悪手で、万人受け=誰にも刺さらないと基本的に思っていた方がいいです。
むしろ、そうするくらいなら「このコピーは嫌だ」と思ってもらえる人がいる方がまだマシで、そうなると、逆に言えば、「これがいい」という人も出るということです。
このように、具体性を意識して書くだけで、文章の質が格段に上がります。
残り2つの法則がありますが、まずはこの具体性を極めるだけでも、文章のグレードは素晴らしく向上しますので、ぜひ試してみてください。
(2)数字を入れる 〜説得力は“言葉”より“数字”で決まる〜
数字には、説得力を一瞬で生み出す“魔術的な力”があります。
どんなに上手な言い回しより、「87%」「1日5分」といった数字のひと言のほうが、読み手の脳をピタッとロックします。
たとえば、「たくさんの人がこの方法で結果を出しています」よりも、「たった3週間でウエスト−5cm!継続率は驚異の92.1%」のほうが、試してみたくなりませんか?
実は、行動経済学の世界では、「数字があるだけで脳は“確実そう”と錯覚する」と知られています。
例えば、スタンフォード大学の『数値と説得力に関する研究』では、
プレゼンで物語だけを語ったグループと、「数値+物語」を語ったグループでは、後者(数値あり)の方が2倍以上記憶に残った(Heath, C., & Heath, D. (2007). Made to Stick: Why Some Ideas Survive and Others Die.)
という結果が出ています。
さらに、ハーバード・ビジネス・レビューによれば、
人は抽象よりも定量情報(=数字やデータ)に触れたとき、記憶への定着率が60%以上高くなる(Harvard Business Review(HBR.org, “The Persuasive Power of Numbers”)
というデータもあります。こうした事実を踏まえても、できるだけ数字を混ぜるようにすると、読者の理解を促せるだけでなく、記憶に定着させることもできるというわけです。
(3)ビフォーを追加する 〜“変化”のドラマが、共感と信頼を生む〜
ではここから、最後の法則「ビフォーを伝える」です。
多くのライターや情報発信者が、知らず知らずのうちにやってしまっている致命的なミスがあります。
それが、アフター(成果・理想)だけを語ってしまうこと。
たとえば、
「3ヶ月で−8kgのダイエットに成功」
「この講座を受けて年商1,000万円達成」
よく見かけるフレーズで、一見すると問題ないように目ますが、読み手にとっては「もともとすごい人なんでしょ?」という疑念が生まれやすく、共感を得にくい表現でもあります。
それに、ちょっとだけありきたりでツマラナイ。
では、どうすれば読み手に「自分にもできそう」と思ってもらえるのか。ということを考える必要があるのですが、その鍵になるのが、ビフォー(Before)=変わる前の状態をしっかり伝えることです。
言ってしまえば、ビフォーとは、理想を手に入れる前のリアルな姿。
・失敗していた頃
・自信がなかった日々
・何度も挫折を繰り返していた時代
こうした“過去の苦しみ”や“現実の描写”をしっかり見せることで、読み手は自然と「自分ごと」としてその変化の物語に入り込んでいきます。
たとえば、
「毎晩コンビニスイーツをやめられなかった私が、3ヶ月で−8kg」
「人前で話すのが怖くて、集客に自信ゼロだった私が、今では講演依頼が絶えない存在に」
このようにビフォーが入るだけで、最悪な状態だった私が〜〜によって理想の状態になったというドラマが生まれます。このドラマがアフターの輝きを割り増しで魅せ、文章全体に説得力と感情の深みが生まれます。
優れた文章や売れるコピーは、必ず“Before→After”のストーリー構造を持っています。ベネフィットだけではなく、そこに至るまでのプロセスを描くことで、読者との距離が一気に縮まるのです。
アフターだけでは届かない心が、ビフォーを添えることで動き始めます。成果を語るときこそ、変化の物語を忘れない。それが、共感される言葉の本質です。
ぜひ忘れずに書くようにしてください。
コレで伝わる文章が届く文章に変わる!
文章が上達する3つのコツ──
具体性・数字・ビフォー。
この3つに共通するのは、「読み手の頭に映像を浮かばせ、心を動かす力」です。
うまく書こうとするよりも、読んだ人の中に“リアルなイメージ”を残せるかどうか。それが、文章の本当の価値。
小手先のテクニックではなく、「わかる・信じる・動きたくなる」文章へ変えるための第一歩として、ぜひこの3つを、あなたの言葉に取り入れてみてください。
たった1行でも、文章は変わります。そして、文章が変わると、伝わり方が変わる。
この記事が役に立てれば幸いです。
PS.
この記事の中盤にあるタイトルも見てみてください。
つまらない文章が(ビフォー)が魅力的な文章(具体)に変わる3法則(数字)
全ての要素が入っています。具体性が少し弱めではありますが、それを他の2つの法則によって補うことができています。どんどん試してみてください。
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